『相談室つぼみ』和久井さん ⑥「子どものワガママ?決定権はだれのもの?」
こんにちは!いつママの「ゆみ」(保育士歴9年、4歳と5歳年子の母)です!
前回に引き続き、今回も神奈川県平塚市で相談支援専門員として活躍していらっしやる、『相談室つぼみ』の和久井先生にインタビューをさせていただきました!
今回の内容は「子どものワガママ?決定権はだれのもの?」です!
今回もとても興味深い内容になっています!
インタビュー①「子育てにおいて大切なものとは?」
インタビュー②「どんな質問や相談をうけているの?」
インタビュー③「抱き癖・甘やかしはどこまでいいの?」
インタビュー④「ママ大嫌い!の裏側にあるもの」
インタビュー⑤「専門員が子育てで大切にしていること」
1.決定権はだれのもの?

和久井さん:
決定権のお話をしますね。
決定権っていうと、なんだが難しい感じがするんですが、ゆみママもちょっと色んなことを思い出してみてください。
子どもが騒いじゃうから、子どものいうことを聞いちゃうとかこの場では静かにしてもらいたいから、本当はこういうことしたくないんだけど、子どものいうことを聞いちゃう…とかそういう場面ってありませんか?
ゆみママ:
あります!
特に下の子なんですけど、スーパーに行った時に「買いたい!触りたい!持ちたい!」とか(笑)
こうなったらもう子どもの気持ちがうわあ!って抑えられなくなっちゃうので(汗)
「もう分かったわかった!これ持ってて!」とかやっちゃってます。(汗)
言葉だけでは抑えられないので、とりあえず害のない物、持ってても安全そうな物を持たせたりとかしてますね。
和久井さん:
スーパーとかだったらね、やっぱり人目もあるしね…そこでギャーっとかなっちゃったらお買い物もできないし。
だからその対応は良いと思いますよ!
ゆみママ:
良かったです!ありがとうございます!
和久井さん:
例えば子どもが「ご飯食べない!」とか、「おやつはこれがいい!」「お風呂に入りたくない!」「まだ寝ない!遊ぶ!」とか色んなことがあるじゃないですか。
日々生活をしている中で、お母さんは寝た後に何かをやりたいって思ったら、「分かったわかった!これあげるから早く寝ようね」って言って早く寝かせる方向にもっていきますよね。
私はそれがすべてダメとは言わないんですが、子どもの中で間違った学習をしちゃうのって一番良くないと思っているんです。
ここまで騒げばママは、何でも言うことを聞いてくれる。
ここまで泣けば、言うことを聞いてくれる。
ゆみママ:
ありますよね~!
和久井さん:
ね!ありますよね!!
誤学習って言って、間違った学習をしてしまう。
いやいや、泣いてもだめだよ。
これはママが決めるから。
例えば、ママが「パジャマ着て」って言うと『やだやだ!!!まだ裸でいる!』とか言ったら…
「自分で決められないなら、ママが決めるよ」「これね!」って言う。
もし好きな方を選んでいいよ!で、選べるならそれで良いんですけど、選べなくて
「もうどっちにするの?」
『やだ~!』
「早く選ばないと風邪ひいちゃうでしょ!」
ってなるとするじゃないですか。
もう子どもはこのやり取りを遊びとして楽しんじゃってるんですね。
こうするといつまで経っても終わらないので、「もう決まらないんだったら、ママが決めます!」
「今日はこの赤いパジャマです!」っていう風に決めてあげると良いですよ。
おやつも「何が食べたい?」って聞くとあれ!これ!ってなっちゃうから…
「今日のおやつはこれだよ!」って出してあげる。
ただ、食べる・食べないは子どもが決める。
おやつはね別に食べなくても、夕飯をいっぱい食べてくれたら大丈夫だからね。
食べる・食べないは子どもが決めればいい。
だけど…
「今日のおやつはこれだよ!美味しいよ!ママと食べようね!」って言ってあげて、一緒に食べる。
食べたら「美味しいね!」「今度またこれ一緒に買いに行こうね!」って会話が弾むかと思うので、全部が子どもに任せるというよりも決定権は親がもつというのは、大事だと思います。
2.合意って?

和久井さん:
それと少し相反しちゃうかもしれないんですが、合意というものがあります。
例えばママが…
「長い針が5になったらお片付けをしてお買い物に行くけどいい?」って聞くとするじゃないですか。
そうすると子どもが『うん、わかった!』と返事する。
それは、ママの提案に対して子どもが同意をした。
そのやり取りを『合意』と言います。
その合意形成がしっかりできてくると、子どもは選択できるようになる。
選べるようになる。
自分の意思で選ぶ。
「今日のおやつはバナナかりんご、どっちがいい?」となった時に『りんご』って選べるんですね。
選べるようになったら、今度は決定権を子どもに委ねる。
「おやつは食べようね。」これはママの決定権。
「食べるものは選んでいいよ」これは子どもの決定権。
っていう風に二つの物から一つが選べるようになると、今度は三つの物から選べるようになるんです。
この『選ぶ』というのはとっても大事なことで…。
例えば…りんごとバナナは子どもが両方好きなものでもりんごかバナナどっちか一つしか選べない。
ってなった時に、大事なものは諦めなきゃいけないって子どもにとって試練になるんです。
今まで好きな物ばっかり選べていたけれど、大事なものは諦めなきゃいけないっていうことを大きくなってきたらいっぱい体験していくから今からちょっとずつ、本当どうでもいいような場面から始めていけばいいかと思いますよ。
ゆみママ:
そういう経験も積んでいくことによって、大人になった時に困らずに選択ができるようになるんですね。
和久井さん:
そうなんです~!
幼稚園とか保育園に行くと…「好きな折り紙選んでいいよ!」って言われた時に選べない子が結構いるんですよ。どれも好きだし…って。
ゆみママ:
確かに!いますね!
和久井さん:
好きな色を諦めなきゃいけないからね。
先生に『これとこれとこれがいい』って言っても「好きな色1枚だよ」って言われた時に諦められる力がつくっていうのは良いことかなって。
簡単に選ぶっていうのは大人になったらできるけど、子どもにとっては奥が深いものですよね。
3.相談したい時は…

ゆみママ:
子育てをしていて、子どもの気になる姿やこれって大丈夫かな?って思った時や気付いた時に、どこに相談したらいいでしょうか?
和久井さん:
先ほどもお話した中で、多い相談の中で思い通りにいかないとか暴れちゃったり、噛みついちゃったり、落ち着きがなかったり、発語がなかったりとかね、色んなご相談があるんですが…専門家に相談するのが一番いいと思います。
幼稚園とか保育園に通ってたら、保育園の先生とか幼稚園の先生に「うちの子のここが気になるんです」って言ったら先生の方で園の様子を話してくれたりします。
神奈川県平塚市では「発達支援室くれよん」で色んな相談を受けてくれるので、平塚市に在住の方はまずは「くれよん」に相談すると良いですね。
大きいお子さんでしたら、学校の先生に相談すると教育相談センターっていう所もありますし、小児科で相談するのも良いですし。
色んな相談場所がります。
本当に気になるなって思ったら、早めに相談しましょう。
今そのお子さんたちが何に困っているのか見つけてあげられるのが一番いいと思います。
困っていることが多くなると不安になったり、成功体験も少なくなって、自分を好きになる自己肯定感が下がってきてしまうのですぐに専門家に相談すると良いかなって思います。
ゆみママ:
ありがとうございました!
子どもが決めるもの、親が決めるもの、そして合意形成など…とても勉強になるな~!と思いました。
子どもがグズった時についつい子どもの要求をのんでしまいがちなのですが、出来る事と出来ない事はしっかりと伝えていくのは大事だなと感じました。
こういうやり取りの積み重ねで子どもも覚えていくから、大変な場面も多くて余裕がない時はなかなか出来ないかもしれないですが、頭に片隅に置いておいてできる時にやってみようと思います!
この記事に辿り着いてくださった方へ、今日も一日お疲れさまです★
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