アレルギーっ子の保育園入園
こんにちは。いつママ「くり」(現役保育士14年、1歳、4歳、9歳、のママ)です。
保育園の入園通知が届いて、いよいよ保育園入園が近づき、仕事復帰に家事育児の両立にドキドキしているママが多いのではないでしょうか。
とくに、アレルギーのお子さんをお持ちのご家庭は不安がたくさんあると思います。
7年前にはなりますが、うちの息子も卵アレルギーを持っている状態で、1歳クラスから保育園に入園しました。保育園の対応を把握している私でも、不安があったので、保育園のことが分からないママさんたちはそれ以上に心配や不安がありますよね。
そんな不安が少しでも安心に代わるように保育園の対応の流れなどを解説できたらと思います。
保育園によって対応が違う部分もありますが、流れがなんとなく分かっているだけで、預け先の園に対しての具体的な質問ができると思うので参考にしてください。
入園前に親がすること
アレルギーの食品を除去してもらうためには、病院でのアレルギー検査の数値や、摂取や接触したときのアレルギー反応などを含め、保育園でどんな対応、除去をしてもらうか医師の診断が必要になります。入園前の面談で、「アレルギーがあること」「どんな反応がでるのか」などをしっかりと園側に伝えておきましょう。
どんな小さなことでも、保育園側はお子さんのことを把握しておき、丁寧に対応したいので、息子を預ける際も伝えておきたいことは、遠慮せずに伝えるようにしました。
後で言っておけばよかった…という後悔をしないようにしたいですよね。
医師に書いてもらう書類があるので、園に提出する必要がある書類を確認し、入園前に必ず提出しておきましょう。
アレルギーは食品だけではありません。
気管支ぜんそくや、アトピー性皮膚炎、アレルギー性の鼻炎や結膜炎、花粉やハウスダスト、動物のアレルギーなど、必要な情報はこまかく伝えることが大切です。
保育園が配慮していること
・食事をする場所
⇒他の子がなるべく通らない場所(動線を考える)、すぐ洗い流せる水道の近くへの配置、他の子の 食事に手が届かないような机の準備等
・食事の提供の仕方
⇒一番最初に配膳室に取りに行く、トレーや食器の色を変える、写真などを付けて視覚的にアレルギー対応のモノだと誰が見ても分かるようにする、ダブルチェックをするため声に出して2人以上で確認する等
・食事を提供する順番、介助方法
⇒他の子の食事に触る前に提供する、子どもが席から離れたりしないように見守る、最初から最後まで同じ保育士が食事介助の対応をする等
・食事後の清掃
⇒アレルギー児専用の布巾を使用する、食べこぼしの徹底した掃除、他の子の衣服についた食べカスを目視で確認し払い落す、着替える等の対応をする
園によって対応は異なりますが、基本的な対応を挙げてみました。
食事の前後、食事中の配慮だけではなく、給食準備をする栄養士も作る際に色々な配慮をして対応しています。
行事や活動時の配慮
・遠足などのお菓子(園で用意する場合)
・食育(食材に触れる、クッキング等)
・行事食
これらの園生活の中で行う活動では、クラスにアレルギーを持ったお子さんがいた場合、アレルギー食材を使用しないような内容を考えたり、入っていないお菓子やメニューを選び対応する園が多いです。
小麦粉粘土など、活動で楽しめるものも、アレルギーがないもので同様に楽しめることを保育者や栄養士はアイディアを出し合い行うようにしています。
アレルギーっ子を持つ親が抱く葛藤・・・
今までの経験で相談されたことがある話ですが
・友だちと席が離れてしまい一人で食べているのが可哀そう。
・友だちから食べられないことで何か言われてしまうのではないか。
子どもがアレルギーが原因で友だちと一緒に楽しめない時間がある、悲しい思いをするという心配や不安に繋がってしまう保護者はいると思います。私も同じ気持ちを持ったことがあります。
ただ、大切なお子さんをお預かりしている責任がある保育園では、安全に食事を楽しむ、安全に生活するということが一番優先されることです。
アレルギーは命に直結することなので、園側も細心の注意を払い、園全体でしっかりと情報を共有して対応しています。子どもを安全に預かってもらうため、子どもが楽しく過ごすためと考えるようにするのも必要だなと親の立場になった時に思いました。
クラスの友だちも、からかったりすることはなく、逆に気にかけてくれる存在になっていました。
それは、先生がしっかりと子どもたちに話してくれているからだと思いますし、皆それぞれ違って、苦手なこと、苦手なもの、気を付けてあげないといけないことがある。というのを知り、人を思いやることを学ぶ一つの経験になっているのだと思います。
そんな優しさに触れた我が子も、アレルギーが解除になってから3年、小学校でアレルギーを持った友だちがいると、学校以外で遊んでいる時も、「これは○○食べれないかもしれないから別のお菓子を買おうかな」と気遣い、優しくできる子に育ってくれました。
息子が園でいろいろな配慮してもらい園生活を過ごさせてもらったので、先生たちには本当に感謝です。
私も受け入れる側として、保護者の方に安心して食事をしたり、生活できるようにしたいと思いながら対応しています。
さいごに
冒頭から何度もお伝えした通り、園によって対応の方法は様々です。
しっかりと対応が考えられている園もあれば、「これで大丈夫だろうか」という心配になる園もあるかもしれません。
そんな時は、正直に「このような対応をしてもうのは可能か」と相談することや改善をしてもらうことも大切です。
実際に私も一度「誤食」の経験があり、園側に改善を求めました。(言い方、伝え方には注意しましょう)
園側も、よりアレルギー対応をしっかり行うための気付きになったと言ってもらえた経験もあります。
子どもの安全・安心の園生活が送れるように親としてできることがあるというのを知ってもらえたら嬉しいです。